キャリブレーションロボット(設計編)

電子工作

みなさん,こんにちは
おかしょです

地磁気センサーのキャリブレーションを行うには,センサーの軸をあらゆる方向に向ける必要があります.

そのため,センサーをぐるぐる回転させなければなりません.
これが非常に面倒くさいです.

それなら,自動でキャリブレーションをしてくれるロボットを作ろうと思い,このプロジェクトを始動しました.

この記事では,キャリブレーションロボットの設計を紹介します.

この記事を読むと以下のようなことがわかる・できるようになります.

  • キャリブレーションロボットの設計コンセプト
  • キャリブレーションロボットの外形図

 

この記事を読む前に

この記事は以下の記事の続きとなっています.
以下の記事ではキャリブレーションをする際に必要な,サーボを動かすためのプログラムを解説しています.

 

設計コンセプト

設計図を公開する前に,設計のコンセプトを説明します.

私はロボットの設計をするときは,コンセプトを決めるようにしています.

コンセプトを決めなくても設計はできますが,決めておかないと必ず手直しが必要になってしまいます.

なので,私はまず最初にコンセプトを決めるようにしています.

さて,コンセプトは以下のように設定しました.

  • センサーやサーボは取り外しできるようにする.
  • コードはできるだけまとめる.
  • コンパクトにする.
  • 整備がしやすいようにする.

一つ一つ解説していきます.

 

センサーやサーボは取り外せるように

私が初めて,設計から作製まで行ったのはラジコン飛行機でした.

研究室で作ったので,サーボやリポバッテリーなどは常備されていました.

サーボなどの電子部品を購入することなく,設計を行ったためそれらの電子部品がいくらするのかを知りませんでした.
そのため,すべての部品を接着剤で着けることを想定して設計していました.

作り終わってから気づいたのですが,電子部品ってめちゃくちゃ高いんですね.

あんなに小さいセンサーでも3000円や5000円します.

今考えると,接着剤で取り付けるなんて考えられません.

また,ボルトなどで止めるにしてもドライバーが回しやすいように設計をする必要があります.

なので,設計コンセプトに「電子部品は取り外しができるようにする」を入れました.

 

コードはできるだけまとめる

今回作成するロボットは回転を繰り返すので,電子部品から伸びているコード(導線)は絡まらないようにまとめておく必要があります.

本当は同じ方向にセンサーが何度も回転してもコードが絡まらないようにしたいのですが,思いつかなかったのでサーボの回転方向を切り替えて,コードが絡まらないようにしています.

コードをまとめるために,ガイドを各部品に取り付けることにします.

 

コンパクトにする

キャリブレーションロボットはしょっちゅう使うようなものではないので,棚にしまっておく時間が長いと思います.

そのため,閉まっていても邪魔にならないようにできるだけコンパクトにすることを目指します.

とは言っても限度がありますが,3Dプリンターで作成できるぐらいの大きさにしたいです.

私が使用している3DプリンターはFlashForgeの「Adventurer 3」なので,造形できるサイズは15cm×15cm×15cmです.

 

整備がしやすいようにする

ロボットに不具合はつきものです.

そのようなときに簡単に分解ができないと困ってしまうので,構造はできるだけ単純にして整備がしやすいようにします.

また,電池の取り換えなどを行うことも考えられるので,それも簡単にできるように設計します.

 

キャリブレーションロボットの設計図

それでは,今回私が設計したキャリブレーションロボットは以下のようになりました.

座標平面がおかしなことになっているのは気にしないでください.

下の土台にはArduino Unoと電池が入るようになっています.

サーボは一番下のものは土台に収納されるようになっていて,3つのサーボを使ってジンバル構造を構成しています.

土台はこのように開くようになっていて,円柱を軸にして動かせるようにしています.

ふたの部分に穴が二つあいていますが
1つはサーボを収納するための穴,もう一つはユニバーサル基板に取り付けたコネクタを出すための穴です.

サーボやセンサーから伸びているコードは,この穴から飛び出たコネクターに接続します.

土台はこのように階層構造となっていて
1階にはArduino Unoを起動する用の9v電池
2階はサーボを駆動する1.5vの単三電池を4本
3階はセンサーからのデータをパソコンに送るためのArduino Uno
4階はサーボを制御するためのArduino Unoが設置できます.

3階のArduino Unoはデータをパソコンに送るために,パソコンと接続する必要があります.

なので,3階の横は通信ケーブルが入るように穴をあけています.

サーボを3つ連結したジンバル構造の各アームには,コードをガイドするためのアーチが取り付けられています.

コードを通しやすいようにアーチの一部が欠けています.

各サーボはアームにボルトとナットで留められるようにしています.

 

まとめ

この記事では,キャリブレーションボットの設計を解説しました.

今回の設計はすべてFusion 360を使って設計しています.

本当はレイヤーなどにもこだわって,かっこいい画像をお見せしたいのですが
時間があまりとれず,できませんでした.いつかできたらお見せしたいと思います.

さて,これで設計はできたので作成に移っていきます.部品の作成はすべて3Dプリンターで行います.

 

続けて読む

この記事の続きは以下のリンクから読むことができます.

以下の記事では今回作成した設計図を基に3Dプリンターで出力をしています.
気になる方は是非読んでください.

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それでは最後まで読んでいただきありがとうございました.

コメント

  1. […] 設計を終えたので,この記事では作成した結果を報告しています. […]

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