確率変数とは・分散と期待値の求め方

制御工学

みなさん,こんにちは
おかしょです.

このブログでは制御工学に関する記事を公開しています.

制御工学の学習をしていくと,確率統計学の知識が必要になります.そのうえで,確率変数という言葉が必ず出てきます.しかし,そもそも確率変数とは何でしょうか.それについて解説したいと思います.

この記事を読むと以下のようなことがわかる・できるようになります.

  • 確率変数とは
  • 期待値とは
  • 確率変数の分散の求め方

 

この記事を読む前に

この記事では確率変数の分散についても解説しますが,そもそも分散とは何か知りたい方は以下の記事で解説しているので,そちらを先に読んでおくことをおすすめします.

 

確率変数とは

確率統計学の勉強をしていると,よく例としてサイコロが出てきます.

サイコロは誰でも見たことがあり身近なものなのでイメージしやすいので,ここでもサイコロを例とします.普通の1から6までのサイコロを例として利用します.

サイコロは1から6の目があり,一つひとつの目が出る確率は\(\frac{1}{6}\)となっています.このようなサイコロを振った時に出る目のことを確率変数と呼びます.

つまり,確率変数というのは

  • 試行の結果,値が定まるもの
  • 各値に応じて確率を求めることができるもの

のことを言います.

以上のことから,確率変数Xは以下のようになります.

$$ X = (1つのサイコロ振った時に出る目) $$

また,それぞれの目が出る確率Pは以下のように表せます.

$$ P(X=1) = \frac{1}{6},\ P(X=2) = \frac{1}{6} $$

ここで,X=1というのはサイコロの目が1だった時という意味になります.1の目が出る時も2の目が出るときも確率は\(\frac{1}{6}\)なので,上記のように表せます.

 

期待値とは

確率統計学では期待値というものもよく目にします.期待値は小学校でも習うようなものですが,なじみがないので意外と忘れてしまうものです.

期待値というのは「確率変数の平均」のことです.

言葉だけではわかりにくいと思うので,丁寧に解説していきます.

例えば,以下のような確率変数Xに対する度数分布表が与えられていたとします.

\begin{array}{c|c|c}
\hline
測定値&度数& 相対度数\\
\hline
x_1 & f_1 & p_1 = f_1/N \\
\hline
x_2 & f_2 & p_2 = f_2/N \\
\hline
\vdots & \vdots & \vdots\\
\hline
\ & N & 1\\
\hline
\end{array}

度数分布表について詳しく知りたい方はこちらを参照してください.

この表から,確率変数の平均\(\bar{X}\)というのは以下のようにして求めることができます.

$$ \bar{X} = \frac{1}{N}\displaystyle \sum_{i=1}^m f_{i} x_{i} = \displaystyle \sum_{i=1}^m p_{i} x_{i} $$

ここで,上式ではN→∞で相対度数が確立となっていることに注意してください.

そして,最初に述べたようにこの確率変数の平均値\(\bar{X}\)がそのまま期待値となります.

つまり,期待値\(E[X]\)は以下のようにして求めることができます.

$$ E[X] =\displaystyle \sum_{i=1}^m p_{i} x_{i} $$

先程のサイコロの例の場合,期待値はどうなるのか調べてみます.

サイコロの期待値E[X]は

\begin{eqnarray}
E[X] &=& \displaystyle \sum_{i=1}^6 p_{i} x_{i}\\
&=& \frac{1}{6} \cdot 1+\frac{1}{6} \cdot 2+\frac{1}{6} \cdot 3+\frac{1}{6} \cdot 4+\frac{1}{6} \cdot 5+\frac{1}{6} \cdot 6\\
&=& \frac{7}{2} = 3.5
\end{eqnarray}

となります.

 

確率変数の分散

次は確率変数の分散を求めます.

先程のように確率変数の度数分布表が与えられていた場合,分散vは以下のようにして求められます.

$$ v = \frac{1}{N}\displaystyle \sum_{i=1}^m f_{i} (x_{i}-\bar{X})^2 = \displaystyle \sum_{i=1}^m p_{i} (x_{i}-\bar{X})^2 $$

ここで,\(\bar{X}\)は\(\mu\),vは\(\sigma^2\)と表記されることが多いです.

$$ \sigma^2 = \displaystyle \sum_{i=1}^m p_{i} (x_{i}-\mu)^2 = E[(X-\mu)^2] $$

この\(\sigma\)は2乗が分散なので.2乗をする前は標準偏差を意味しています.

それでは,サイコロの分散\(\sigma^2\)を求めてみます.

\begin{eqnarray}
\sigma^2 &=& \displaystyle \sum_{i=1}^6 p_{i} (x_{i}-\mu)^2\\
&=& \frac{1}{6} \cdot (1-\frac{7}{2})^2+\frac{1}{6} \cdot (2-\frac{7}{2})^2+\frac{1}{6} \cdot (3-\frac{7}{2})^2+\frac{1}{6} \cdot (4-\frac{7}{2})^2+\frac{1}{6} \cdot (5-\frac{7}{2})^2+\frac{1}{6} \cdot (6-\frac{7}{2})^2+\\
&=& \frac{35}{12}
\end{eqnarray}

 

まとめ

この記事では確率変数とは何か,期待値と分散の求め方をサイコロを例として解説してきました.

制御工学を勉強していくと,必ず目にするカルマンフィルタを理解するには確率変数についての知識が必要になります.

ここで,解説している内容はあくまで基礎です.これが理解できずに先に進むことはできないので,しっかり理解してから次に進むようにしてください.

 

続けて読む

今回解説した確率変数の平均や分散は,それぞれ性質があって以下の記事ではそれらの性質について解説しています.

興味のある方は参考にしてください.

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それでは最後まで読んでいただきありがとうございました.

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