みなさん,こんにちは
おかしょです.
この記事では複数のLEDを光らせる方法について解説します.そのためには,LEDに電気を流すための回路や,光らせ方を指定するプログラムを作成する必要があります.
今回は,そのうちの一つであるLEDに流すための回路の作成方法を解説します.
この記事を読むと,以下のようなことがわかる・できるようになります.
- ブレッドボードの使い方
- LEDを点灯させる回路
- LEDに必要な抵抗値の計算方法
必要なもの
この記事では以下のものを使用します.
- LED
- 抵抗器
- 単三電池×2
- 電池ボックス
- ブレッドボード
- ジャンパー線×4
この中の電池ボックスはあってもなくても大丈夫なので,わざわざ購入しなくても問題ありません.
さて,電子工作を全くやったことがない方の中には,上に書かれているものに知らないものがあるかもしれません.ブレッドボードやジャンパー線ってなんだ?と私は最初思いました.なので,一つ一つ解説していきます.
LEDとは
まず,一番上のLEDはLight Emitting Diodeの略で,決まった方向に電圧をかけることで発行します.この「決まった方向に」というのが重要なのですが,それについては後程話します.
抵抗器とは
次に抵抗器です.抵抗器は聞いたことがある人が多いかと思います.小学生や中学生の時にオームの法則というのを習って,その時に聞いたことがあると思います.
抵抗器を一言で言うと,電流を流れにくくするための部品です.
電子部品には流してもいい電流や電圧の限界があります.その限界を超える電流や電圧を電子部品に加えると,電子部品が壊れたり,LEDの場合は破裂する恐れがあります.この破裂した時の破片が目に入るなんてことがあった場合,最悪失明する恐れもあるので注意が必要です.
そのため,抵抗器というのは電子工作において大変重要な役割を担っています.よく,抵抗器を使うのはわかったけど,どの抵抗器を使えばいいの?と疑問に思う方がいるのですが,それについても後程解説いたします.
電池・電池ボックスとは
次は単三電池と電池ボックスです.これらは説明する必要ないかと思いますが,電池というのは,様々な電子部品やArduino基板を動作させるために必要なエネルギーです.電池ボックスは電池を入れるための箱のことを言います.
電池ボックスは無くてもできますが,電池を転がらないように固定したりするのに使うので,あると便利でしょう.無いと少しやりづらいかと思います.
ブレッドボードとは
次にブレッドボードというのは電子部品と電子部品を繋げるための島のようなものです.島と島は海によって均等に区切られ,その一つ一つの島の上に電子部品を載せることができます.
その島と島をつなぐのが,次のジャンパー線です.ブレッドボードに電子部品をのせただけでは,島と島がつながっていないため,電気が流れません.そこで,ジャンパー線で島と島に橋を架けることによって,電気が流れるようになります.
ブレッドボードのサイズは様々なものがあります.amazonや秋月電子,千石電商,モノタロウ,Switch Science,RS コンポーネンツなどで購入ができます.
左の図の青い部分は負の電気(グランド:GND),赤い部分は正の電気を流します.先程,ブレッドボードを島で例えたのですが,このブレッドボードにあいたたくさんの穴が島に当たります.そして,青と赤でそれぞれ囲われた島はジャンパー線を使わなくてももともとつながっています.
黄色の島は縦につながっていて,ここに電子部品を載せていきます.実際にどのように載せていくかは,あとで解説します.
回路を組んでみる
それでは実際に回路を組んでみましょう.今回はLEDを点灯させるだけなので以下のような回路になります.
Rと書かれてギザギザした図形が抵抗器,三角形で矢印が出ているのがLED,長さの違う2本の線が平行に並んでいるのが電源を表しています.
この時に注意してほしいのが,電気の流れる向きです.電気の流れる向きはプラスからマイナスの方向へ流れていきます.そのため,LEDの向きに注意する必要があります.LEDの向きを逆向きの三角形で書いてしまうと,LEDが破損する恐れがあるので注意しましょう.
さらに抵抗Rの大きさにも注意が必要です.LEDに流れる電流が大きすぎると破損につながるので,適切な大きさの抵抗を接続する必要があります.
では,適切な抵抗の値とはどのように求めるのでしょうか
LEDを点灯させるために必要な抵抗の大きさを求める
抵抗の大きさを求めるために,LEDのデータシートを見てみましょう.
このデータシートとは,電子部品の特徴や使用方法が記載されている,取扱せ詰所のようなものです.しかし,専門用語が多用されており,初心者が読むには大変難しいです.このデータシートのせいで電子工作を止めてしまう人もたくさんいます.
ですが,LEDを点灯させる場合は見る場所は2箇所だけです.それが順電流と順方向電圧です.使用するLEDによってはデータシートが英語表記の場合があります.その場合はforward currentやforward voltageなどと記載されています.記号で言うとIFやVFです.
例えば,LEDのSLR-343xシリーズ というものを使用する場合は順方向電流が20mA,順方向電圧が2.0vとなります.つまり電圧は最低でも2.0v (上の図のV3)必要ということになります.
ここで,単三電池は電圧が一本1.5vなので2本は必要です.回路にかかる電圧は電池2本で3.0vになります(上の図のV1).この時にLEDに流れる電流を20mAにしたいので,そのために必要な抵抗をオームの法則によって求めます.
オームの法則とは以下のような法則です.
$$V(電圧)=R(抵抗)\times I(電流)$$
この法則を利用することで必要な抵抗の大きさが求められます.LEDのデータシートから電圧はLEDで2.0v使いたいため,残りの1.0vを抵抗器にかけたいです.上の回路図で言うとV2に当たります.そして,流したい電流は20mAです.今回の回路図は直列なので,どの電子部品にも同じ電量が流れます.そのため,LEDに20mAを流したいので,抵抗器にも20mAを流します.これらの情報を上のオームの法則に代入すると以下のようになります.
$$ 1.0=R\times (20\times 10^{-3})$$
上の式では電流の単位をmAからAに変換しています.以上より必要な抵抗値は
$$ \begin{eqnarray}R &=& \frac{1.0}{ (20\times 10^{-3}) }\\&=&50Ω\end{eqnarray}$$
となり,抵抗は50Ωのものを使用すればいいということがわかりました.しかし,都合よく50Ωの抵抗があればいいのですが,ないことの方が多いかと思います.そのようなときは50Ωよりも大きな抵抗を使えば,LEDに大きな電圧が加わることがないためが破損するようなことはないでしょう.反対に50Ωよりも低い抵抗を使用した場合は,LEDが破損する恐れがあるので使用は避けましょう.
LEDを点灯させる
それでは実際に回路を組んで,LEDを点灯させましょう.
まだ電池は繋げずに回路を組むと左のようになります.
この時に注意する必要があるのがLEDの向きです.抵抗には向きがないので,正しい抵抗値のものを繋げればいいだけなのですが,LEDは正しい向きで接続しなければ故障につながるので注意してください.
LEDをよく見ると,つながっている導線の長さが左右で違うと思います.これは長い方をアノード,短い方をカソードと呼びます.アノードには正の電気,カソードには負の電気を繋げる必要があります.なので,導線の長い方をブレッドボードの赤く囲った穴と,短い方をブレッドボードの青く囲った穴とつながるようにジャンパー線でつなぎます.
繋げたら,上の回路図のように電気が流れるかジャンパー線をたどって確認してください.この最後の確認は必ず行うようにしてください.
以上の点に注意して電池を繋げると
このように点灯させることができます.明るくきれいに点灯しています.これで終了にしてもいいのですが,余裕のある方は抵抗の値を変えてみてください.抵抗の値を大きくしていくとLEDに流れる電流が小さくなってLEDが暗くなります.反対に小さくすると,明るくなると思います.この時も抵抗値を小さくしすぎて,LEDを壊さないように注意してください.
まとめ
いかがだったでしょうか.LEDを点灯させるために必要な回路の組み方,抵抗値の決定方法など参考になったでしょうか.
この記事で解説した内容はプログラミングの技術などは必要ないので,電子回路の通りに回路を組みさえすれば,LEDの点灯ができるようになっています.
しかし,油断は禁物です.
抵抗値の計算などを間違えると,電子部品が破損する恐れがあるので注意してください.
続けて読む
この記事の続きは以下から読めるようになっています.
それでは最後まで読んでいただきありがとうございました.
この情報が少しでも皆さんのお役に立てることを心より祈っています.
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コメント
[…] 以上のものを使用しました.ブレッドボードの使い方などはこちらを参照してください. […]