[ボード線図] ボード線図の書き方のまとめ

制御工学

みなさん,こんにちは
おかしょです.

制御工学には古典制御工学と現代制御工学の2種類があります.最初は古典制御工学を学び,次に現代制御工学を学びます.さらに先に進んでいくと古典制御工学と現代制御工学のハイブリッドのポスト現代制御工学と呼ばれるものを扱っていきます.

ポスト現代制御工学まで授業でやることはまれだと思いますが,最初に学ぶ古典制御工学は大学院の入試などでも扱われるほど重要な基礎になります.

古典制御工学を学習していくとボード線図と言うものを学びます.この記事ではそのボード線図の書き方を難しい理論は抜きにしてまとめていきたいと思います.

この記事を読むと以下のようなことがわかる・できるようになります.

  • ゲイン線図の書き方
  • 位相線図の書き方

 

この記事を読む前に

ボード線図を書くには伝達関数の知識が必ず必要になります.伝達関数のことを全く知らない方は以下の記事を先に読んでおくことをおすすめします.

ただ,大学の課題などで伝達関数が与えられていてとにかくボード線図を書く方法だけを知りたいという方は以下の記事を読まずに読み進めていただいても大丈夫です.

ボード線図の書き方

ボード線図はゲイン線図と位相線図の2つで構成されます.一般的にゲイン線図を上に書いて位相線図を下に書くことが多いです.

ゲイン線図を書く場合も位相線図を書く場合も最初の準備は一緒です.

以下のような伝達関数が与えられていたとします.

\begin{eqnarray}
G(s)&=&\frac{b^m s^m+b^{m-1} s^{m-1}+\cdots+b_1 s+b_0}{s^n+a^{n-1} s^{n-1}+\cdots+a_1 s+a_0}\\
&=&\frac{N(s)}{D(s)} \tag{1}
\end{eqnarray}

この式に\(s=j\omega\)を代入します.ここで,\(j\)は虚数を表します.

\begin{eqnarray}
G(s)&=&\frac{N(j\omega)}{D(j\omega)} \tag{2}
\end{eqnarray}

この式を整理して,実部\(Re(j\omega)\)と虚部\(Im(j\omega)\)を求めます.この時,与えられている伝達関数の次数が高すぎると,式を整理して実部と虚部を求めるのは非常に大変です.なので,少し計算を工夫します.

伝達関数の実部は共役複素数を使って以下の式で共役複素数を使って求めることができます.

\begin{eqnarray}
Re[G(s)]&=&\frac{G(s)+G(\bar{s})}{2} \tag{3}
\end{eqnarray}

ここで,\(\bar{s}\)は\(s\)の共役複素数,つまり\(s=\sigma+j\omega\)に対して\(\bar{s}=\sigma-j\omega\)となります.

さらに虚部は次式で求めることができます.

\begin{eqnarray}
Im[G(s)]&=&\frac{G(s)-G(\bar{s})}{2} \tag{4}
\end{eqnarray}

ボード線図を書く場合は\(\sigma=0\)として実部と虚部を求めます.この時に複素数の以下の関係を使うと計算が楽になります.

\begin{eqnarray}
s+\bar{s}=2\sigma=0\\
s-\bar{s}=2j\omega\tag{5}\\
s\bar{s} = \sigma^2+\omega^2 =\omega^2
\end{eqnarray}

伝達関数の実部と虚部が求められたら準備完了です.

ゲイン線図の書き方

ゲイン線図を書くための数式は以下のようになります.

\begin{eqnarray}
20 \log_{10} |G(j\omega)| = 20\log_{10} \sqrt{Re(j\omega)^2+Im(j\omega)^2}\tag{6}
\end{eqnarray}

この数式で求められた値を縦軸にとり,横軸に\(\omega\)をとって対数グラフに描くことでゲイン線図を書くことができます.

ゲイン線図の詳細については以下の記事を参考にしてください.実際に伝達関数の例を使ってゲイン線図を描いた例も載っています.

位相線図の書き方

位相線図を描くための数式は以下になります.

\begin{eqnarray}
\angle G(j\omega) = \tan^{-1} \frac{Im(j\omega)}{Re(j\omega)}\tag{7}
\end{eqnarray}

先ほどのゲイン線図と同様に,この数式で求められた値を縦軸にとり,横軸に\(\omega\)をとって対数グラフに描くことで位相線図を書くことができます.

位相線図の詳細については以下の記事を参考にしてください.こちらも実際に伝達関数の例を使って位相線図を描いた例を載せています.

まとめ

この記事ではボード線図の書き方をまとめました.とにかくすぐにボード線図を描きたい方のために,必要最低限の情報のみ書いてあります.

さらに詳しいボード線図の書き方や見方などについてはリンク先の記事を見てください.

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それでは最後まで読んでいただきありがとうございました.

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