伝達関数からブロック線図を求める方法

制御工学

みなさん,こんにちは
おかしょです.

制御工学の勉強をしていると,ブロック線図というものをよく目にすると思います.

ブロック線図というのは制御器の構造を図で表したもののことを言います.

このブロック線図を見れば制御器の構造が一目でわかるのですが,参考書などを読んでいると制御器の解説でブロック線図が描かれていないことがあります.

また,研究で新しい制御器を設計した時に他人に説明するためにブロック線図が必要になることがあります.

そこで,この記事では伝達関数をブロック線図に変換する方法を解説します.

この記事を読むと以下のようなことがわかる・できるようになります.

  • ブロック線図の書き方
  • 伝達関数からブロック線図を求める方法

 

この記事を読む前に

この記事では伝達関数をブロック線図にする方法を解説します.

反対のブロック線図の簡単化や伝達関数の求め方は以下の記事を参考にしてください.

 

ブロック線図の書き方

ブロック線図では基本的に四角いブロックと矢印,和を表す塗りつぶしなしの丸,分岐を表す塗りつぶしありの丸のみを使用して書くことができます.

左のように,ブロックAに入力Uが向かっている場合は掛け算をした結果\(A \times U\)が出てきます.

塗りつぶしなしの丸は入力\(U_1\)と\(U_2\)の和を表すので,出てくる矢印は\(U_1 +U_2\)を意味します.

塗りつぶされた丸の場合は分岐を表し,入力のUは分岐したそれぞれの矢印の先でも同じ値が出力されます.

これらのブロックを組み合わせることによってブロック線図が構成されます.

 

伝達関数からブロック線図を求める

ここからはさまざまな伝達関数をブロック線図にする方法を解説します.

 

伝達関数(その1)

以下のような1次遅れ系の伝達関数があったとします.

$$ G(s) = \frac{K}{Ts+1} $$

このように伝達関数の分母や分子が因数分解できなかったり,掛け算で表されていない場合は,ブロック線図にすると以下のようなブロックと矢印のみで表されることになります.

 

伝達関数(その2)

伝達関数が以下のように与えられていたとします.

$$ G(s) = G_2 \frac{1+G_1}{1+G_2} $$

このような伝達関数からブロック線図を求めるには,まず分母を両辺にかけます

\begin{eqnarray}
\frac{Y}{U} &=& G_2 \frac{1+G_1}{1+G_2} \\
(1+G_2)Y &=& G_2 (1+G_1) U \\
\end{eqnarray}

これを展開すると出力のみの項が現れるので,それについて解きます.

\begin{eqnarray}
Y+G_2 Y &=& G_1 G_2 U +G_2 U \\
Y &=& -G_2 Y +G_1 G_2 U +G_2 U \\
\end{eqnarray}

ここまで数式変形ができたら,ブロック線図を書いていきます.

まず最初に出力の矢印を描きます.

次に右辺第1項は出力に\(G_2\)を掛けて引いたものなので,ブロック線図は左のようになります.
出力を分岐させてブロック\(G_2\)の前まで戻してマイナスをつけて\(G_2\)に入るようにしています.

右辺第2項は入力に\(G_1\)と\(G_2\)を掛けているので,それぞれのブロックが一直線になるように結びます.

最後に右辺第3項は入力に\(G_2\)しかかけられていないので,\(G_1\)を飛び越えるようにしてブロックを結びます.

このようにして,伝達関数からブロック線図を求めることができました.

 

まとめ

この記事では伝達関数からブロック線図を求める方法を解説しました.

ブロック線図を書くことで,その制御器の構造が一目でわかるようになります.

私は論文を書く時は必ずブロック線図も書くようにしていて,上記のような方法でブロック線図を求めてから論文に書くようにしています.

みなさんも,論文を書く時や課題を解くときに上記のような方法を試してみてください.

 

続けて読む

このブログでは,この記事のような制御工学の基礎を取り扱っています.

以下では制御器の基本のPID制御について解説しています.気になるようでしたら,そちらも参考にしてみてください.

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それでは最後まで読んでいただきありがとうございました.

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